「2回胚移植をしたけれど、うまくいかなくて…ERA・EMMA・ALICE検査を勧められたのですが、検査をせずに3回目の移植をしてはいけませんか?」という質問をいただきました。通称「トリオ検査」と呼ばれるこの3つの検査について、どんなときに考えるとよいのか、お伝えします。
📖 この記事でわかること
- 着床がうまくいかない原因は、大きく分けて2つあること
- ERA・EMMA・ALICE(トリオ検査)が何を調べる検査なのか
- 検査を検討するタイミングの目安
- 検査をせずに次の移植に進むという判断もある、その考え方
まず知っておきたい、着床がうまくいかない「2つの原因」
着床がうまくいかないとき、原因は大きく分けて2つあります。胚側の問題と、子宮側の問題——この2つです。
そして、基本的には子宮側よりも胚側の因子のほうが影響が大きいと考えられています。これは、妊活を進めていく上で知っておくと整理がつきやすい考え方なんです。
見た目のグレードが良い胚でも、染色体異常などの理由で着床できないことは一定数あります。ですから、移植を2回してうまくいかなかったということ自体は、決して珍しいことではないんです。
「2回も続けてダメだったから、私の子宮に何か問題があるのかも…」と不安になる方も多いのですが、まずはそこを切り分けて考えてみることが大切です。
ERA・EMMA・ALICEって、どんな検査?
ERA・EMMA・ALICEは、トリオ検査とも呼ばれる検査で、子宮側の要因を調べるための検査です。簡単に整理するとこんな検査です。
3つともに「子宮側に着床を妨げる要因がないか」を確認するための検査、というイメージです。
検査を考えるタイミングって、いつ?
ここがいちばん大事なポイントです。
これらの検査は子宮側の要因を確かめるものですから、まず「これまでどれくらい妊娠率が見込める胚を移植してきたか」を整理することが先なんです。
考え方の目安
- 高い妊娠率が期待できる胚を、複数回移植しても妊娠しない場合:子宮側の因子を調べる検査を考えるのも一つの選択肢です。
- これまで移植した胚のグレードがそこまで高くない場合:検査をせずにもう一度移植してみるという判断も、十分理にかなっています。
つまり、「移植が2回うまくいかなかった=すぐにトリオ検査」というわけではない、ということなんです。
検査せずに3回目の移植、それも一つの選択肢
相談者さんのように「まず3回目の移植をしたい」という気持ちは、よくわかります。
これまで移植してきた胚の条件から考えて、まだ妊娠が成立してもおかしくない範囲であれば、検査をせずに次の移植に進むという判断も十分にあり得ます。
逆に、「高い妊娠率が期待できる胚を、何度移植しても結果が出ていない」という状況であれば、子宮側の要因を一度調べてみることも検討の余地があります。
どちらが正解、というよりも、これまでの移植内容を整理した上で、担当医と相談しながら決めていく——これがいちばん現実的な進め方です。
担当医と一緒に整理してみてください
「2回うまくいかなかった」という事実だけを見ると、すぐに何か対策を打ちたくなる気持ちはとてもよくわかります。でも、その前に整理しておきたいのは——
- これまでに移植した胚のグレードはどうだったか
- 年齢や胚の状態から、どれくらいの妊娠率が見込めるものだったか
- まだ「胚側の要因」で着床しなかった可能性のほうが高い段階なのか
このあたりを担当医と一緒に振り返ってみることが、次の一手を決める判断材料になります。
検査を受けることも、受けずに次の移植に進むことも、どちらも理にかなった選択になり得ます。あなたの状況に合った進め方を、担当医とよく話し合って決めていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療法を推奨・否定するものではありません。個々の症状や状況によって適切な対応は異なります。検査や治療方針については、必ず担当の医師にご相談ください。